現在、浦上天主堂がある平和町商店街をはじめ、長崎市内商店街の皆さんと「浦上そぼろ」という食べ物をもっと普及させようという活動を行っています。
具体的には学校給食や家庭料理といったレベルではなく、飲食店で提供されるメニューとして提供をしたいと考えています。
「浦上そぼろ」自体家庭によってレシピは多様ですが、その多様性を認めながら、その中の一つとして飲食店ごとに異なる「浦上そぼろ」を確立したいと考え活動しています。
世界遺産の波に乗って広めたい
そもそも「浦上そぼろ」は宣教師によってもたらせれた食で、現在も家庭料理として細々と継承されていると言われています。
(「言われている」という点も弱い部分であるので、文化背景をはっきりさせる作業も行なっています。)
キリスト教は禁教されていたが故に、その歴史を人々の苦しみと分けて語ることはできません。人が生きる上で一番必要なのは「食」です。「衣食住」の中でも重要な要素の「食」にこそ濃密な文化が残されていると思います。
「潜伏キリスト教徒と周辺集落」が世界遺産に認定されましたが、「キリスト教関連」の食文化という切り口で、今回世界遺産にならなかった場所も含めて、集落や建物といった「住」ではなく、「食」という連綿とした文化の繋がりを合わせて紹介できれば、もっと広がりをもった、そして経済的にも大きなうねりを持ったものになるのではと考えています。
今後とも浦上そぼろの認知をもっと広げていきたいと考えておりますので、皆様よろしくおねがいします。
代表理事 甲斐 亮